総合
設備を買う?買わない?借りる?借りない?

土地や建物、機械や社用車、備品など一般的に有形固定資産と言われるものですが、
中小企業の財務面を考えると、私自身は以下の条件に応じて、
購入するか、借りるか、何もアクションを起こさないかを決めて頂くよう、
経営者にアドバイスしています。

まず、購入の基準については以下の通りです。

1.購入することで、自社の生産性が上がる

2.購入することで、売上・利益アップが見込める

3.購入することで、経費削減が見込め、利益アップが見込める

4.購入資金の一部に金融機関の借入を使ったとしても、
  借入の返済元金が自社の営業収支の範囲内でカバーできる

5.自己資金のみで購入したとしても、日常の運転資金に影響がない


これらの条件を満たさないにも関わらず
「業界で最先端の機械が出たので買いたい!」
「昔から自社ビルが欲しいと思ったので、土地・建物を買いたい!」
といった理由で、購入を決められる方がいらっしゃいますが、
その多くが購入後、経費面でも資金繰り面でも足を引っ張っているという
ケースをたくさん見てきました。


では、固定資産を買わない場合、それに代わる措置はあるのか?
ということになりますが、これには「借りる」(リース、レンタル、
賃借など)という方法が考えられます。

これも、先ほどの購入の時の同様に、以下の条件を満たすことが前提です。

1.借りることで、自社の生産性が上がる

2.借りることで、売上・利益アップが見込める

3.買うよりも、借りた方が、常に最先端の設備を短期間で使いまわせる

4.借りたとしても、その支払代金を会社の利益、資金繰り面でカバーできる

5.借りたとしても、日常の運転資金に影響がない


しかしながら、「買う」「借りる」のいずれの条件にも該当しない場合、
これは残念ですが、何もアクションを起こしてはいけない、という結論になります。


但し、何もしないのは現時点でのことですので、悲観する必要はありません。
具体的に買うか、借りるかというアクションを起こすにあたって、
自社に何が足りないのか(手許資金が足りないのか、売上・利益額が足りないのか)
が明確になるので、逆に目標設定がしやすくなります。


皆さんの会社でも、何か設備の購入やリースなどを検討している場合、
これらの条件を参考にしてみて下さい。
コラムニストプロフィール
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森岡 寛(もりおか ひろし)
株式会社M's FACTORY(エムズファクトリー)
大阪・神戸を中心に中小企業向けの財務コンサルティング業務を実施しています。
具体的業務としては、①経理業務の改善アドバイス、②月次財務報告書の提供・報告、③金融機関からの資金調達・返済相談、④資金繰り改善アドバイス、⑤予算設定・管理、⑥管理会計導入、などが挙げられます。また、現在は訪問財務コンサル(関西圏対象)と、ITツールを活用したWEB財務コンサル(全国の中小企業が対象)の2つのサービスを展開しています。