総合
支払日と支払方法のルール作り

財務体質を改善する上で、意外とあなどれないのが
経理業務を合理化することです。

私自身は、お客様の財務コンサルに着手する際、
キャッシュフローの改善や財務体質を強化する前に、
正確で速く財務データを収集できる環境整備のために、
まずは現状の経理業務をいかに合理化するか、
という点の改善からアドバイスさせて頂きます。

そのなかでも重要なのが、「支払日と支払方法のルール作り」です。

皆さんも御存知のように、会社にはいろんな経費の支払があります。

・買掛金の支払
・人件費の支払
・地代家賃の支払
・水道光熱費の支払
・一般経費の支払
・借入金の返済
・税金の支払
・日常的に発生する小口経費の支払

などなど、支払うべき項目をあげるとキリがありません。

これらの経費の支払が、不定期に発生するとなると、
常に現預金の残高を気にしないといけませんし、
その都度、支払業務を行わなければなりません。

しかしながら、これだと、一ヶ月でいくらの支払金額が
何日の時点で必要なのか、把握することが難しくなります。

これらの問題点を解決する方法としては、
①経理の締日と支払日を統一すること
②ネットバンキングを利用すること
③クレジットカード決済を活用すること
の3点が挙げられます。


まず、①【経理の締日と支払日を統一すること】ですが、この一番の目的は、
「その月で支払うべき金額いくらあるのか?を明確にする」ことです。

締日や支払日が不定期の場合、一ヶ月でいくらの支払いを行わないと
いけないのか、実際に担当している経理担当者も把握していない
ケースが数多くあります。

これに対して、締日を決めて支払日も統一すると、その月にいくらの支払いを
行うか、その合計額を把握することで、その月に出て行くキャッシュの金額が
確認できるわけです。

※オススメなのは、支払い一覧表をエクセルなどで作成すると、
合計金額と内容が簡単に把握できます。


次に②【ネットバンキングを利用すること】についてですが、最近では、
ネットバンキングを利用している会社が増えてきたものの、
まだまだ窓口で支払いを行なっている会社が多いのも事実です。
仮に経理担当者が、月に10日間、一回の支払い手続きにつき
30分間の時間を振込手続きのためだけに銀行訪問しているとすれば、
月間で約5時間もの時間を要していることになります。
これらの手続き、月1~2回に制約し、なおかつ振込は
ネットバンキングに限定することで、業務時間を大幅に短縮すること
ができます。


最後に③【クレジットカード決済を活用すること】についてですが、
これは小口の経費などの支払で、日々小口現金で精算したり、
水道光熱費のように、支払日を統一できない経費などについて、
クレジットカード決済に集約することで、支払日をまとめることが
可能になるというメリットがあります。
また、それらの金額が月間でいくらぐらい発生するかを把握しやすくなりますし、
当然のことですが、現金決済よりも支払いが後になりますので、
キャッシュフローの観点からもメリットがあります。


このように、支払日と支払方法のルール作りを行う、
というコンセプトに基づいて支払いを管理すると、
一ヶ月の支払金額が把握しやすくなるのはもちろん、
業務の効率化やキャッシュフローにとってプラスの効果が期待できます。

皆さんの会社では、経理のルールを明確に設定・管理しておられますか?
財務体質を強化する第一歩として、まずは経理業務の見直しに
着手してみてください。
コラムニストプロフィール
20100804-ms_morioka_img.jpg

森岡 寛(もりおか ひろし)
株式会社M's FACTORY(エムズファクトリー)
大阪・神戸を中心に中小企業向けの財務コンサルティング業務を実施しています。
具体的業務としては、①経理業務の改善アドバイス、②月次財務報告書の提供・報告、③金融機関からの資金調達・返済相談、④資金繰り改善アドバイス、⑤予算設定・管理、⑥管理会計導入、などが挙げられます。また、現在は訪問財務コンサル(関西圏対象)と、ITツールを活用したWEB財務コンサル(全国の中小企業が対象)の2つのサービスを展開しています。