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お金を使わないと、お金が貯まらない?

 財務体質改善の目的は、企業が永続的に成長・発展するために必要な資金を安定的に供給することです。

 当然、その中では経費の見直しも行わないといけませんし、削るべき経費は削らないといけないかもしれません。

 ですが、一方で「1円たりとも無駄使いをしたくない」との思いから、少額の有料サービスや物品を購入することにも躊躇している経営者や経理担当者がいらっっしゃいます。

 気持ちは理解できますが、これでは会社としても何の前進もありません。

 お金を使わないことで避けられるリスクもあります。経費を抑えることで、結果としてその決算期での利益は出やすくなるかもしれません。しかし、同時にお金を使わないことで、新たな機会損失を招いてる(チャンスを逃している)ということもできます。

・経費を使いたくない一心で、得意先や取引先との会食を行わなくなった。
→新規案件の受注件数の減少や、取引先からの紹介件数の減少。

・経費を使いたくない一心で、得意先へのルートセールス回数を減らした。
→既存の得意先からの売上の積み増し案件が少なくなり、結果として売上増大のチャンスを逃した。

・経費を使いたくない一心で、営業スタッフの雇用人数を減らした。
→経費を削ったことで今期の利益は確保できたが、来期以降への営業不足につながる

 このように、ただ単純に経費は削るもの、1円でも無駄な支払いは行わないこと、と最初から決めつけることにより、かえって企業活動が制約され、結果として長期的な成長・発展が望めない可能性が出てきます。

 中小企業の場合、大手上場企業と異なり、資本面でも資金繰りの面でも多分に制約があるのは事実です。

 ですが、その一方で、自社の強み(ストロングポイント)を見出し、そのポイントに対して重点的に経営資源(人、モノ、カネ、情報)を割り当ててスピーディーに経営できる点も中小企業の特徴ともいえます。

 皆さんの会社でも経費の見直しや削減に日々努めておられるかと思いますが、少し目線を変えて、長期的に見て自社が健全に成長・発展できるお金の使い方や貯め方になっているかを定期的に検証してみてはいかがでしょうか。


キャッシュフローの専門家 森岡 寛 著書
社長のための黒字の教科書」(ダイヤモンド社)
マンガで入門!会社の数字が面白いほどわかる本」(ダイヤモンド社)

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「絵に描いた餅」ではなく、社員が理解できる具体的な行動計画に置き換えよう!

 顧問先の社長から依頼を受け、変動費や固定費の見直しを含めて予算を決めることが
数多くあります。
 しかしながら、せっかく立てた計画数値が実際に目標数値として社内に浸透しないことが多々あります。


 なぜこのような事態が起こるかと言いますと、社長自身がその数値目標を社内で通知するだけで、具体的な行動計画にまで展開していないことが原因です。

 例えば、仮に会社の業績状況を踏まえて、年商10億円の売上が適正な目標値だったとしても「今期の営業部の売上目標は10億円!」と営業担当部署に伝えるだけでは、意味がありません。

 では、どうすれば目標達成に近づくのでしょうか?

1)目標の振り分け
①一年間の目標を各月に振り分ける
 ただ単純に振り分けるだけでなく、過去の季節指数(年間売上に占める、その月の売上割合)や今期の業績見通しをもとに決定する。

②各月の目標を各週、各日に振り分ける
 これも、単純にその月の週や日で単純に割るだけでなく、その月の営業日数や暦、受注状況を踏まえて振り分けを行う。

③全社目標を部署別、担当者別に振り分ける
 会社全体の目標の振り分けとともに、営業担当者各人の目標設定も行います。
 誰がいくらの目標の担うのか?その数字を明確にするとともに、各人の目標の合計値が
会社全体の目標を上回る設定(5%~10%程度で構いません)にすることも重要です。


2)母数の算出
 目標の振り分けが終わったからといって、目標が達成されるわけではありません。
 目標の算出と同時に重要なのが、顧客リスト(マーケット)の算出です。
 会社としては、全ての見込み客が全て契約できるとは限りません。
 予想よりも低い金額での成約や、予想外に新規契約での受注ができるなど、契約の
要素は様々です。
 このため、目標を達成しようと思うのであれば、より多くの見込み客(母数)を獲得
しなければなりません。
 DMの送付や来店客数の増加など、売上を上げるために必要な見込み客の発掘・維持方法を検討することで、より多くの母数獲得に向けての行動計画が明確になります。


3)成約率のアップ
 母数の獲得に取り組むと同時に、会社としてはその母数に対する成約率をアップさせることが重要です。
 成約率の低いお客様に継続的に多額の投資を行うよりは、成約率が高く、成約までにかけるコストが最小限で済む方法を考えなければなりません。
 来店客数が多い小売業であれば、来店客に占める購買客の数をどのように上げるのか?
 ここで問われるのが接客方法や商品陳列、店内レイアウト、清潔感等々、お客様が来店しやすく、かつ商品を買いやすい方法を具体的に検討して、改善していく必要があります。


4)一人当たり生産性のアップ
 上記1)~3)の手順を踏んだとしても、それを実行するにあたって従来よりも多くの人手や労働時間を費やすのでは、多額の人件費がかかり、結果的に売上は達成できても、利益を獲得することができなくなります。
 また、目標売上を達成するためにサービス残業を行ったり、逆に簡単に目標が達成できるからといってダラダラ残業を行うことは、会社にとっても社員にとっても良い結果をもたらしません。
 目標売上の達成と共に、いかにして一人当たりの生産性を上げるかが重要です。
 これらを実行するにあたっては、社員一人一人の仕事内容の棚卸が必要です。
 不要な会議を削減し、アナログな業務をIT化する等、改善を重ねることで生産性を大幅にアップさせることも十分可能です。


 このように、単純に予算を達成するといっても、上記のような具体的な行動計画を一緒にしなければ、計画数値は「絵に描いた餅」になってしまいます。

 3月決算を迎える会社も、来期に向けての予算案を検討する時期に入っておられるかと思いますが、これを機に予算を現場に通知するだけでなく、具体的な行動計画も併せて立ててみてはいかがでしょうか。




※書籍発売のご案内
 1月24日にダイヤモンド社より「社長のための黒字の教科書」が発売されました。
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 おかげさまで1月27日の日経新聞朝刊でも広告記事が掲載され、多くの皆様のお買い求めいただいております。
http://on.fb.me/1ebu0SG

 前作の「マンガで入門!会社の数字が面白いほどわかる本」は新入社員、内定者、就活中の大学生が対象でしたが、今回はタイトルにもある通り『社長のため』に構成された本になっています。

 国税庁発表データによりますと、平成24年度における法人税申告件数は276万1千件で、そのうちの黒字企業割合は27.4%となっています。これは、平成23年度の25.9%という数字と比較すると、やや回復傾向にあるともいえますが、依然として70%以上の会社が赤字申告の状況が続いているのも事実です。

 そこで、起業10年で100社を超える中小企業の営業・投資・財務の各キャッシュフローの改善を専門にコンサルティングを実施させて頂いた私のノウハウをもとに「社長のための黒字の教科書」を作成させて頂きました。


 ぜひ、この機会に最寄りの書店等でお買い求めください。
(※最寄りのリアル書店でお買い求め頂いた方限定で、下記キャンペーンにお申込みただいた方を対象に、東京・大阪で開催予定の出版記念セミナーに無料ご招待させて頂きます。)

「社長のための黒字の教科書」キャンペーンサイト
http://www.cashflow.co.jp/book2/

facebook: http://www.facebook.com/cashflow.zaimu
twitter : http://twitter.com/cashflow_zaimu

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別会社を設立する財務面でのメリットとデメリット

 平成18年に施行された会社法で、最低資本金規制が撤廃され、少ない資本での会社設立が可能になりました。

 実際に、この最低資本金の撤廃により、私の周りでも起業して法人を設立する方も増えていますが、その一方で既存の会社とは別に、新たに法人を設立する動きも出てきています。

これにはいくつかの要因が考えられます。

1.ブランディング
 新しい商品やサービスを提供するに当たり、既存の社名やブランドと一線を画したい場合、また既存のマーケットとは別の新たなマーケットを開拓したい場合、新たに法人を設立して、WEBサイトも新規ドメインで運用し、プロモーションなども含めて全て新しい社名を利用して行う方法です。

 また、既存の会社では他人資本を受け入れたくない場合でも、別法人であれば、他社からの資本受け入れを容認するといった方法で利用される場合もあります。

 実際に、私自身も昨年3月にキャッシュフローマネジメント株式会社という別会社を設立しましたが、一番の要因はこのブランド力の面が大きかったです。
 ・「キャッシュフローの専門家」という立ち位置でブランディングを行う
 ・「http://www.cashflow.co.jp/」のドメインを取得して、サイトをオープン
 ・キャッシュフローマネジメント株式会社を設立し、プロモーションを実施

 一方で、新ブランドは、既存ブランドと一線を画すことが多いために、既存ブランドの
認知力を活用しづらいという面もあります。


2.責任の明確化

 社内の一部門でスタートする場合、損益面はもちろん、資金面でも新規事業としての明確な線引きを行わないことが多いです。このため、ずるずると見えない赤字を引きずったまま、その赤字が本業の利益を圧迫することもよく見かけます。
 一方で、別会社を設立した場合、その会社の経理処理が必要になるため、売上はもちろん、経費、利益、資金繰りまでもが明確になり、その会社の経営状況(責任の所在)が明確化されます。

 ただし、既存会社と別会社との連携を社長自身が望んでいるようなケースでも、社内では、お互い別々の会社と位置付ける社風があると、コミュニケーション不足が発生し、セクショナリズムが生まれるケースもありますので、この点は要注意です。
※セクショナリズム…お互いに協力せず、自身や所属する部署や会社の利害に固執してしまい、結果として相乗効果が生まれないこと。


3.税制面のメリットを活用
 別会社を設立した場合、資本金の出資状況によってはグループ法人税制が適用されるケースや、消費税の免税事業者としてのメリットが生かせる場合があります。
 ただし、これまで一般的に認知されてきた設立後2年間は消費税免税事業者というのは、最近の税制改正で制度が改められています。実際に別法人の設立を検討しておられる方は、顧問税理士等の相談してみてください。


 このような別法人の設立ですが、財務面から言いますと、下記の手順を経て、別法人の設立に踏み切る方法が、安全度が高いと言えます。

1.事業部制での運用
 まずは、社内の一事業としてスタートさせます。
 この段階では、資金繰りの面は考慮せず、売上や経費などの管理を行い、事業としての利益がどれぐらい出るのか?また赤字の場合は、どれだけの赤字が計上(先行投資)されるのか?を確認します。
 この段階で、業績改善が見られない場合は、事業を廃止することで対応します。

2.カンパニー制での運用
 事業部制に加えて、資金繰りに関しても責任を持たせる制度としてカンパニー制があります。
 これは、実際にその事業に資本金を与えたかのようにして(新規口座を開設して、資本金に該当する資金を振込み、その口座で資金繰りを行います)、あたかも会社であるかのように運用する方法です。
 実際に、後継者やグループ会社の社長候補になるような人物の経営訓練の場としても使われる手法でもあります。
 こちらも、1と同様、業績改善が見られない場合は、カンパニーを廃止することで対応します。

3.別会社での運用
 上記1、2の段階を経て、事業としての利益も望め、資金繰りについてもある一定のメドがついた段階で初めて、別会社の設立を行います。
 いきなり別会社を設立するのではなく、別会社の設立までにある程度の手順と実績を踏んでいるので、別会社の運営が成功しやすくなります。


また、運用面においては、下記のようなデメリットも存在します。
1.管理コストの増大
 別オフィスや工場を構えたり、社員の雇用に関して、給与計算をはじめとする諸手続きが増えたり、税理士等の顧問料金が発生したり、その他経理面でも2社間(既存会社と新会社)で取引が発生したりと、従来は一つの会社だった場合、生まれなかった手続きやコストが発生します。

2.2社間の取引が多い場合、金融機関からの評価も2社合計となる
 設立した別法人が、既存会社との取引関係が多い場合、金融機関側も1社単独だけの評価ではなく、2社を合算して評価するケースがあります。

3.社員の起業促進の弊害
 最近では、社員の独立・起業にあたって会社が資本金を一定割合支出して、起業支援を行っているケースがあります。これ自体は、独立起業後も、既存会社との円滑な取引関係が見込めるので双方にとってもメリットがあります。
 しかしながら、同時にたくさんの社員が独立・起業を望んだ場合、会社としての生産性の低下が懸念されるのに加えて、資本金として支出するキャッシュが増大してしまい、結果として既存の会社自体の資金繰りを圧迫する恐れがあります。


 ご覧いただいたように、別会社の設立といっても、当然のことですがメリットだけではなく、デメリットも多数存在します。

 皆さんの会社でも、別会社を設立する際は、事前に運用目的や税制をはじめとする法律面の状況を踏まえて、総合的に判断することをおススメします。

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「マンガで入門!会社の数字が面白いほどわかる本」が出版されました!

5月21日の金環日食の日に、私が原作を担当させて頂いた書籍「マンガで入門!会社の数字が面白いほどわかる本」がダイヤモンド社から出版されました!

この本は数字が苦手な経営者やビジネスパーソン、そしてこれから会社の数字に触れていく新入社員の方や就活中の大学生を対象にした書籍です。

その名の通り、全編マンガで構成されております(解説ページも設けておりますが、これらも全てマンガです)ので、初めて会社の数字に触れられる方気軽に読める構成になっております。

また、書籍の内容自体も、主人公の新入社員が入社後に会社の数字を学びながら、会社全体の問題点を解決していくストーリー展開になっておりますので、会社の数字を学ぶ以外にも、ストーリー単体としても楽しんで頂ける内容となっております。

そして今回、この書籍の発売に伴い、キャンペーンを展開しておりますが、企業防衛軍を運営しておられますサムシングファンさんご協力のもと、PR動画の製作、および書籍購入者特典として提供する特典動画についても企業防衛軍のご協力を頂いて作成させて頂きました。

http://www.cashflow.co.jp/book/

上記URLにて、PR動画も含めまして、キャンペーンサイトをご覧いただければと思います。

おかげさまで、Amazonのキャッシュフロー部門でも6日間連続で1位にランクインしております。

皆様にとって、この書籍が少しでもお役にたつことを願っております。

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利益最大化ではなく、適正利益を追いかける

会社経営をしていると、当然のことですが、いかにして
売上・売上総利益を上げるか?
そして経費をどのように下げるか?という点を
模索し続けることになります。

これを言い換えると「利益最大化を目指す」ということに
なるんですが、これが全て良いとは言い切れません。

と言うのも「利益最大化」を目的にしてしまうと、ただひたすら
売上を追いかけるのはもちろん、経費を下げるために、取引先に対して
やみくもに値下げ要求を行ったり、社員の雇用環境を疎かにしたり、
顧客満足に対するコストを安易に削減したりといったように、
一時的には利益が増額するかもしれませんが、長期的には取引先離れや
社員の離職率増加を生んでしまい、結果として企業経営が
成り立たなくなってしまいます。

(もちろん、無駄な経費は見直す必要があると思います)

また、経営者としても採算ばかり重視していると、新規事業への進出や、
新入社員の採用・育成といったコストに対しても、投資を控えるようになり、
こちらも結果として企業の成長を阻害してしまう要因になってしまいます。

『遠きをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す
 それ 遠きをはかるも者は 百年のために杉苗を植う
 まして 春まきて 秋実る物においてをや 故に富有り
 近くをはかる者は 春植えて 秋実る物をも 尚遠しとして植えず
 唯 眼前の利に 迷うてまかずして取り 植えずして 
 刈り取る事のみ眼につく 故に貧窮す』

これは、有名な二宮尊徳の言葉ですが、企業が目指すべきは
利益最大化ではなく、自社にとっての「適正利益」をいかに
確保し続けるか?ということではないかと思います。


また、その一方で、適正利益の位置づけは、会社によって様々です。

無借金経営を目標に掲げて適正利益の金額を決めるのもよし、
将来の設備投資に向けて自己資金を確保するのもよし、
売上に対して一定率の経常利益の確保を自社の基準にするのもよし。

いずれにせよ、自社が目指すビジョンの実現に向けて必要な利益額を設定し、
それを適正利益として目標に据えて管理する方法、言い換えると目標とする
売上や利益といった数字に根拠があることが大切なのではないかと思います。

皆さんの会社では、売上目標・利益金額の目標に根拠はありますか?

これを機会に、自社にとっての適正利益の基準を考えてみてはいかがでしょうか?

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東日本大震災で被災された中小企業の皆様へ

この度、東日本大震災で被災された皆様に、心より
お見舞い申し上げます。

4月13日に中小企業庁より、東日本大震災で被災された
中小企業の皆様向けに、「中小企業向け支援策ガイドブック」が
更新されました。

・資金繰り・借入に関するご相談
・雇用調整に関するご相談
・税制面での支援策
・その他復興支援に関する相談窓口など

中小企業経営者の皆様に役立つ情報・連絡先が一覧と
なっているガイドブックですので、ぜひご活用頂ければ
と思います。

中小企業向け支援策ガイドブック
http://www.chusho.meti.go.jp/earthquake2011/download/Financing-v02.pdf

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「利用頻度の低い資産」「不要な資産」を見直しましょう!

お客様の会社を訪問していて、事務所や工場などを拝見していると、
使っていない機械や、利用していないパソコンや事務机、応接スペースなどを
見かけることがあります。


お聞きしてみると「ちょっと故障しているんですが、修理すると
お金がかかるのでそのままにしてるんです」とか
「以前は使っていたんですが、最近はほとんど使っていませんね。
まだ壊れているわけではないので、いずれ使う時期が来れば使おうと思っています」
といった回答が返ってきます。


ですが、この状態をそのまま継続してしまうと

1)場所の損失
  オフィスや工場内で、生産性のない無駄なスペースを生んでしまう
  →無駄なスペースの家賃や維持費を負担しているのと同じ状況


2)キャッシュの損失
  無駄なスペースの維持費を払うだけでなく、無駄な税金を払ってしまう可能性もある
  →これらの資産が固定資産に計上されていて、なおかつ会社が利益を
   順調に出せている状況であれば、不要な資産を処分してしまうことで、
   固定資産の売却損や除却損が発生する場合がありますし、
   仮に売却できた場合は、そのキャッシュを確保することができる

といった損失を生んでしまいます。


ご家庭で不要になったものが、いつまでも押入や収納場所で多くのスペースを
とって保管しているのと同じですね。


大手企業の工場などでは『1年間使わないものは廃棄する』というルールを
徹底しているほど、無駄の排除に取り組んで利益を創出しています。


皆さんの会社でも、利用頻度の低い資産が、そのままになっていることは
ありませんか?


在庫の削減も大切ですが、利用しない固定資産をそのままの状態にせず、
処分が必要な場合は処分することも、中小企業の財務体質を改善するうえでは、
非常に重要になります。


また、投資その他の資産に計上されている投資有価証券や出資金など、
投資関連の資産についても同様です。


皆さんの会社でも無駄な経費の洗い出しや、在庫の見直しととともに、
使っていない固定資産や備品、投資その他の資産を今一度チェック
してみましょう。

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設備を買う?買わない?借りる?借りない?

土地や建物、機械や社用車、備品など一般的に有形固定資産と言われるものですが、
中小企業の財務面を考えると、私自身は以下の条件に応じて、
購入するか、借りるか、何もアクションを起こさないかを決めて頂くよう、
経営者にアドバイスしています。

まず、購入の基準については以下の通りです。

1.購入することで、自社の生産性が上がる

2.購入することで、売上・利益アップが見込める

3.購入することで、経費削減が見込め、利益アップが見込める

4.購入資金の一部に金融機関の借入を使ったとしても、
  借入の返済元金が自社の営業収支の範囲内でカバーできる

5.自己資金のみで購入したとしても、日常の運転資金に影響がない


これらの条件を満たさないにも関わらず
「業界で最先端の機械が出たので買いたい!」
「昔から自社ビルが欲しいと思ったので、土地・建物を買いたい!」
といった理由で、購入を決められる方がいらっしゃいますが、
その多くが購入後、経費面でも資金繰り面でも足を引っ張っているという
ケースをたくさん見てきました。


では、固定資産を買わない場合、それに代わる措置はあるのか?
ということになりますが、これには「借りる」(リース、レンタル、
賃借など)という方法が考えられます。

これも、先ほどの購入の時の同様に、以下の条件を満たすことが前提です。

1.借りることで、自社の生産性が上がる

2.借りることで、売上・利益アップが見込める

3.買うよりも、借りた方が、常に最先端の設備を短期間で使いまわせる

4.借りたとしても、その支払代金を会社の利益、資金繰り面でカバーできる

5.借りたとしても、日常の運転資金に影響がない


しかしながら、「買う」「借りる」のいずれの条件にも該当しない場合、
これは残念ですが、何もアクションを起こしてはいけない、という結論になります。


但し、何もしないのは現時点でのことですので、悲観する必要はありません。
具体的に買うか、借りるかというアクションを起こすにあたって、
自社に何が足りないのか(手許資金が足りないのか、売上・利益額が足りないのか)
が明確になるので、逆に目標設定がしやすくなります。


皆さんの会社でも、何か設備の購入やリースなどを検討している場合、
これらの条件を参考にしてみて下さい。

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支払日と支払方法のルール作り

財務体質を改善する上で、意外とあなどれないのが
経理業務を合理化することです。

私自身は、お客様の財務コンサルに着手する際、
キャッシュフローの改善や財務体質を強化する前に、
正確で速く財務データを収集できる環境整備のために、
まずは現状の経理業務をいかに合理化するか、
という点の改善からアドバイスさせて頂きます。

そのなかでも重要なのが、「支払日と支払方法のルール作り」です。

皆さんも御存知のように、会社にはいろんな経費の支払があります。

・買掛金の支払
・人件費の支払
・地代家賃の支払
・水道光熱費の支払
・一般経費の支払
・借入金の返済
・税金の支払
・日常的に発生する小口経費の支払

などなど、支払うべき項目をあげるとキリがありません。

これらの経費の支払が、不定期に発生するとなると、
常に現預金の残高を気にしないといけませんし、
その都度、支払業務を行わなければなりません。

しかしながら、これだと、一ヶ月でいくらの支払金額が
何日の時点で必要なのか、把握することが難しくなります。

これらの問題点を解決する方法としては、
①経理の締日と支払日を統一すること
②ネットバンキングを利用すること
③クレジットカード決済を活用すること
の3点が挙げられます。


まず、①【経理の締日と支払日を統一すること】ですが、この一番の目的は、
「その月で支払うべき金額いくらあるのか?を明確にする」ことです。

締日や支払日が不定期の場合、一ヶ月でいくらの支払いを行わないと
いけないのか、実際に担当している経理担当者も把握していない
ケースが数多くあります。

これに対して、締日を決めて支払日も統一すると、その月にいくらの支払いを
行うか、その合計額を把握することで、その月に出て行くキャッシュの金額が
確認できるわけです。

※オススメなのは、支払い一覧表をエクセルなどで作成すると、
合計金額と内容が簡単に把握できます。


次に②【ネットバンキングを利用すること】についてですが、最近では、
ネットバンキングを利用している会社が増えてきたものの、
まだまだ窓口で支払いを行なっている会社が多いのも事実です。
仮に経理担当者が、月に10日間、一回の支払い手続きにつき
30分間の時間を振込手続きのためだけに銀行訪問しているとすれば、
月間で約5時間もの時間を要していることになります。
これらの手続き、月1~2回に制約し、なおかつ振込は
ネットバンキングに限定することで、業務時間を大幅に短縮すること
ができます。


最後に③【クレジットカード決済を活用すること】についてですが、
これは小口の経費などの支払で、日々小口現金で精算したり、
水道光熱費のように、支払日を統一できない経費などについて、
クレジットカード決済に集約することで、支払日をまとめることが
可能になるというメリットがあります。
また、それらの金額が月間でいくらぐらい発生するかを把握しやすくなりますし、
当然のことですが、現金決済よりも支払いが後になりますので、
キャッシュフローの観点からもメリットがあります。


このように、支払日と支払方法のルール作りを行う、
というコンセプトに基づいて支払いを管理すると、
一ヶ月の支払金額が把握しやすくなるのはもちろん、
業務の効率化やキャッシュフローにとってプラスの効果が期待できます。

皆さんの会社では、経理のルールを明確に設定・管理しておられますか?
財務体質を強化する第一歩として、まずは経理業務の見直しに
着手してみてください。

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この経費は本当に必要ですか?

財務コンサルティングの仕事で、キャッシュフローを改善する為に
着手する業務として、借入の見直しに次いで重要なのが、固定費の見直しです。


私自身が、お客様から依頼を受けて固定費の見直しをする際に、
一番多く発生する問題が「この経費は本当に必要?」かどうかを
判断することです。


中小企業の経営者は、事業を継続する責任がある一方で、
取引条件や経費については、自由に決めることができます。


その為「このぐらいの経費ならいいんじゃないの?」ということで、
必要以上に取引先の接待交際費を増やしたり、プライベートの経費では
ないの?と思えるような経費を計上したりすることがあります。


この点について、私から指摘すると「それぐらいいいじゃないですか?」
「これもダメなんですか?」といって驚く経営者の方が多いですが、
私自身は「事業を行う上で必要な経費ですか?」「その経費が売上に
結びついていますか?」「社員に堂々と説明できますか?」
という点で判断し、改善指導をさせて頂いています。


また、プライベートと思われる経費については、「細かいプライベートの
経費は会社では経費として認めません。ご自身のポケットマネーで
お支払してください。もし、ポケットマネーがが足らないというのであれば、
次年度からそれに見合う役員報酬を設定してください」
とお伝えするようにしています。


一見、厳しいように思うかもしれませんが、会社を安定的に成長させるには、
しっかりと利益を出して会社にお金を貯めなければなりません。


無駄な経費は、無駄な仕事を増やし、無駄な支出を生み出します。
結果として、会社経営にとっては何一つプラスになりません。


また、このように明確なルールを設定する別の目的は、
『自社の本当の固定費がいくらか?』を明確にすることでもあります。


自社で必要な経費だけが計上されていれば、昨年度や前月、予算との比較が
本当の意味で、価値あるデータとなってきます。


皆さんの会社では、本当に必要な経費のみが計上されていますか?


定期的に経費の見直しを行い、自社の本当の固定費がいくらなのかを
把握できる状態にしていきましょう。